今から約100年前に完成していた森田正馬先生の精神療法。個人療法における精神療法の重要な視点は、1928年までにすでに森田正馬先生により示されたと言ってよいでしょう。

 

 暴露療法、認知療法、アクセプタンス、近年における様々な療法の技法はすでにその中にあると言えるでしょう。言わば100年前に現在重要視される多くの発想が示されています。

 

 森田療法ではなく、森田正馬先生の思想や発想に今、回帰し、森田正馬先生を歴史的に、またその思想的哲学的背景を学びなおし、創造的にその思想と方法を発見していく、そんな研究会として、東北森田学習研究会は、森田正馬研究会と名称を変更して、再出発いたします。

 

 この研究会は、森田正馬先生の思想や方法に関心がある方はどのような方でも参加できます。また、医療や心理学に関わらず、哲学や宗教学に関心がある方々も歓迎いたします。

                                     

                                                                                                     2022118日 

 

              東北大学大学院教育学研究科・教授 若島 孔文